股関節痛が良くならない原因、自分でよくする方法を徹底解説|整体院 祐
今まで整形外科や接骨院に長く通ってもなかなか股関節の痛みが良くならなかった経験はお持ちではありませんか?
私は病院と整形外科に5年間勤めていましたが、股関節の痛みで何年も良くならず通い続けている方をたくさんみてきました。
本記事では病院などで診断される一般的な股関節痛の原因。
股関節痛が良くならない原因。
どうすれば股関節痛が良くなるのか?解説していきます。
股関節痛に悩まされている方はぜひ役立てていただければと思います。
とにかく痛みを取りたい、股関節痛の専門家に治してもらいたい…という方はお任せください。
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一般的に考えられている股関節痛の原因
股関節痛の原因は大きく4つ
・変形性股関節症
・リウマチ性股関節症
・突発性大腿骨頭壊死症
・大腿骨頚部骨折
になります。
変形性股関節症
患者さんの多くは女性ですが、その場合原因は発育性股関節形成不全の後遺症や股関節の形成不全といった子供の時の病気や発育障害の後遺症が主なもので股関節症全体の80%といわれています。年齢とともに明らかな原因となる病気に罹ったことが無くても股関節症を発症してくることがあります。
股関節症の主な症状は、関節の痛みと機能障害です。最初は立ち上がりや歩き始めに脚の付け根に痛みを感じます。進行すると、その痛みが強くなり、場合によっては常に痛んだり夜寝ていても痛むようにもなります。
日常生活では、足の爪切りがやりにくくなったり、靴下が履きにくくなったり、和式トイレ使用や正座が困難になります。また長い時間立ったり歩いたりすることが辛くなるので、台所仕事などの主婦労働に支障を来たします。階段や車・バスの乗り降りも手すりが必要になります。
診断は上記の症状がある場合、レントゲン写真を撮って確定します。
前期関節症では関節が少し変形しているだけですが、関節症が進んで初期関節症になると、関節の隙間が狭くなったり、軟骨下骨が硬くなったりします。
さらに進行期関節症、末期関節症となると、関節の中や周囲に骨棘とよばれる異常な骨組織が形成されたり、骨嚢胞と呼ばれる骨の空洞ができたりします。
最終的には体重がかかる部分の関節軟骨は消失し、その下にある軟骨下骨が露出します。
問診や診察などの後で、股関節の可動域制限やレントゲン写真をみて診断します。必要に応じてCTとMRIなどの検査を行います。
股関節症と診断されたらまず負担を減らして大事に使うということが大切になります。
初期のうちは、どのような使い方をすると痛みが強くなるか良く自分自身の関節の調子を観察していただき、日常生活の中で痛みを強くしない使い方を知ることが重要です。痛み止めの薬を使うことも選択肢に入りますが、できれば調子の悪い時やどうしても負担をかけなければならない時に限定して使うほうが良いです。またもし過体重があるようでしたらダイエットも必要です。
一方、痛みがあるとどうしても歩かなくなり筋肉が衰えてしまうため、できれば水中歩行や股関節を大きく使う平泳ぎ以外の水泳を週2,3回行うことが理想的です。運動療法は他の方法もありますが、痛みを誘発してしまう可能性があるので、慎重に始めて徐々に強度を高めていくことがポイントです。
これらの保存療法でも症状が取れない場合は手術療法を考えます。初期のうちは自分の骨を生かして行う骨切り術の適応になります。関節の変形が進んでいる場合は人工股関節手術の適応となります。
リウマチ性股関節症
関節リウマチとは自身の正常組織に対し誤って免疫細胞が攻撃してしまう自己免疫性疾患の1つと考えられています。股関節内にある滑膜という組織に炎症が起こり股関節の変形や痛みを生じます。
治療は抗リウマチ薬やステロイドの投薬などによる保存的治療を行い、それでも痛みが改善しない場合や股関節の変形が強く日常生活に支障を来している場合は人工股関節置換術などの手術加療を検討します。
突発性大腿骨頭壊死症
特発性大腿骨頭壊死症の症状は、比較的急に始まる股関節痛と跛行です。長い時間かかって進行する変形性股関節症と違って比較的急性に発症しますので、関節の変形による機能障害は初期にはあまり見られません。
骨にも血液循環が必要なのですが、大腿骨頭は血流障害を起しやすい場所で、軟骨で被われた大腿骨頭が関節内に深く納まっているため血管が少なく、血流障害を起すと骨の壊死が引き起こされます。この壊死した骨の部分が大きいと体重を支えきれなくなって、潰れてしまい痛みが出てきます。
男性ではアルコール多飲、女性ではステロイド剤の服用に関連して生じることが多いことが分かっています。
診断は早期には単純X線(レントゲン)で変化が見えませんので、疑われたらMRIを撮ります。
MRIで帯状低信号域などの特徴的な所見があれば確定します。他の部位の壊死も同時に診断したい場合には骨シンチグラフィーといって放射性同位元素を注射して全身骨格を撮影することもあります。
お酒の飲みすぎやステロイド剤の使用に注意するということは考えられますが、骨は壊死していても潰れなければあまり症状を出さないと考えられます。 従って股関節痛が出た時は既に陥没してしまっているため、発症前に予防は難しいです。
ただ発症してからの症状の進展は段階的なパターンを示します。初期は比較的強い痛みがありますが、杖や局所の安静、投薬で治まる場合も多いのです。
骨壊死の範囲が広い場合や、ステロイドの使用などで骨粗鬆症が強い場合は陥没変形に歯止めがかからない場合が多いのですが、男性で骨が丈夫な場合など痛みが楽になることもあります。
壊死域が広く変形が進行する可能性が高い場合には、自分の骨を使う手術として大腿骨内反骨切り術や大腿骨頭回転骨切り術という手術を行うことがあります。これらの手術の目的は大腿骨の形状を変化させることにより荷重面に健常な関節面をもってくることにより陥没変形の進行を抑えることにあります。
また年齢にもよりますが、既に変形が進行してしまい自分の骨を温存する手術をすることが困難と思われる場合は人工股関節手術の適応となります。
大腿骨頚部骨折
大腿骨頸部骨折では脚の付け根に痛みがあり、ほとんどの場合、立つことや歩くことができなくなります。
大腿骨は股関節からすぐのところで曲がっています。人間はその曲がった大腿骨で体を支えていますが、曲がったところは転倒や転落の時に外力が集中しやすく、骨折しやすいのです。
この骨折は骨粗鬆症で骨がもろくなった高齢者に多発します。
医学的には、病態が大きく異なりますので、関節の中で折れる場合とそれよりもう少し膝側の関節外で折れる場合の2つに分けて考えます。
関節の中で折れる場合は、骨粗鬆症がある場合、ちょっと脚を捻ったぐらいでも発生します。よくあるのは高齢者が何日か前から足の付け根を痛がっていたが、ある時急に立てなくなったというエピソードです。おそらく立てなくなった時、骨折部で“ずれ”が生じたのでしょう。
一方関節外で折れる場合は、明らかな転倒・転落で発生します。
両者の大きな違いは、関節の中で折れる場合は血液循環が悪いため骨癒合が得られにくいが、その一方関節内のため周りにスペースがなく内出血も少ないことに比べ、関節外で折れる場合は骨癒合は得やすいが、受傷時の外力も大きく、内出血もするため全身状態に影響が出やすいということです。
認知症などのためはっきりわからないこともありますが、もし高齢者が転んだりした後、立てなくなったら第一にこの骨折を考えて痛む場所を確認しレントゲン診断を行います。
ひびでレントゲンでわかりにくい場合はMRIで診断可能です。時々骨盤のひびと間違えられることがありますが、骨盤のひびでは、多くの場合歩行は何とか可能です。
予防は折れにくい骨を作るという意味で骨粗鬆症の治療を行うことと転倒しにくい環境を整えるという2点です。骨粗鬆症の治療は食物、薬物、運動ということになりますが、特に女性の場合は正常でも更年期以後年率で1%づつカルシウム量が減るといわれており、普段から検診等でチェックすることが大切です。
もし骨折が発生してしまった場合は、安静期間中に認知症や、廃用萎縮といって動けないうちに運動機能がおちて寝たきりになってしまうことがありますので、何らかの手術療法を考えることが増えています。
なお関節の中で折れた場合は骨頭壊死といって、血流障害で後ほど骨が潰れてしまう合併症にも注意することが必要です。
股関節痛が良くならない原因
股関節が痛くなって真っ先に行く場所は整形外科だと思います。
僕は整形外科で働いていた経験がありますが、明らかな変形初見がない場合でも変形性股関節症など診断され痛み止めを処方されている患者さんをたくさんみてきました。
そして股関節に負担をかけないよう減量するよう促したり、リハビリでは股関節を保護するために股関節周りの筋トレを指導されたりします。
ただそれらを行なって股関節の痛みは良くなりましたか?
僕が病院や整形外科に勤めていた時はそれらで股関節の痛みが良くなった方はごくわずかでほとんどの方が長く股関節痛に苦しんでいました。
実際に股関節痛で悩んでいる方をたくさんみさせていただく中で股関節痛の原因は大きく3つあることがわかりました。
1つ目が股関節そのものに原因がある場合。すなわち前述したような股関節そのものが変形している場合です。ただし軽度の変形であれば変形による股関節痛でないことも疑うべきです。
2つ目が股関節を動かす筋肉が縮んだり伸びにくくなっている場合です。その代表的な筋肉が腸腰筋です。腸腰筋は縮むとももを持ち上げ、足が後ろに引かれると伸びる筋肉です。この筋肉そのものが硬くなっていたり、腸腰筋と大腸などの内臓との癒着が強いと腸腰筋は縮みにくく伸びにくくなり股関節を動かす際痛みを生じます。
3つ目が股関節に伸びる神経が圧迫されている場合です。代表的な神経が股関節の前に伸びる大腿神経になりますが股関節の外側には外側大腿皮神経や腸骨下腹神経、鼠蹊部には腸骨鼠蹊神経、股関節の後ろは坐骨神経が伸びています。これらの神経は全て腰から伸びている神経になりますが腰から股関節に伸びるこの神経が大腰筋などの腰の筋肉や内臓などに圧迫されることで神経が支配する股関節の領域に痛みが生じます。
もし股関節痛がなかなか良くならないのであれば、それはこの3つの原因が正しく評価されておらず原因に対してのアプローチが行われていないからです。
股関節痛を自分で良くする方法
股関節の痛みは普段の体の使い方やセルフケアなどにより自分でも良くすることはできます。
ここでは股関節痛を良くする方法をご紹介します。
①減量する
歩く時は体重の2〜3倍、階段の上り下りをする時は6〜7倍も股関節に負担がかかります。つまり体重を1kg減量するだけでも歩く時は2〜3kg、階段の上り下りをする時は6〜7kgも負担を軽減することができます。
②重たい荷物を長時間持って移動しない
①と同様重たい荷物を持って歩くだけでも股関節には荷物の重量の倍負担がかかります。長時間の移動では極力キャリーバッグなどの使用をお勧めします。もしハンドバッグを持つ際は股関節を痛めている側の手で持つようにしてください。痛めている側と反対の手にバッグを持って歩くと余計痛めている股関節に負担がかかります。
③30分以上座らず30分に1回は立つなど姿勢を変える
股関節痛の原因になりやすい腸腰筋は腰骨から股関節の付け根に付着しているので座っている姿勢だと短縮位のまま固まりやすいです。30分に一度姿勢を変えるだけで腸腰筋は固まりにくくなります。可能であれば立った後腰を回したりひねるなどの動きや両手を頭上に伸ばして背伸びするなどの動きを行うとより腸腰筋は固まりにくくなります。
④床から立ち座りする生活環境を変える
床など低い場所から立ち座りする時は股関節を深く曲げる必要がありさらに股関節にかかる負担は大きくなります。もし布団などで寝ている場合はベッドの使用を検討しましょう。床に座るときは股関節を深く曲げた姿勢になりやすいため腸腰筋が短縮位で固まりやすいため床ではなく椅子に座る生活に変えた方が良いです。また、床に横座りする姿勢は股関節にねじれる力が強くはたらき負担がかかりやすいため、もし床に座る場合は正座や足を伸ばして座る方が股関節への負担は少なくなります。
⑤股関節周りの筋肉を無理なく鍛える、ほぐす
股関節周りの筋肉を無理なく鍛えることで股関節を保護することができます。また股関節痛の痛みの原因になる筋肉をほぐすことで痛みを減らすことができます。
①股関節安定化トレーニング
https://youtube.com/shorts/N9u5RyZWvLw?feature=share
②腸腰筋、小腸ほぐし
https://youtube.com/shorts/cx-pU07jcWA?si=NVuZiZteUyZgrg_y
③腸骨筋、大腸癒着はがし
https://youtube.com/shorts/ftktcYiJW9Y?si=Dzy0qBAZAo3sPZgB