腰椎すべり症が良くならない原因、自分でよくする方法を徹底解説|整体院 祐
腰椎すべり症と診断され腰痛に悩んでいる方は整形外科に受診しコルセットを処方されたり、体幹を鍛えたりして様子をみている方も多いと思います。ただすべり症に対してコルセットや体幹を鍛えることでただ腰を安定させるだけではすべり症の痛みを積極的に軽減していくことは難しいです。
まず、すべり症による痛みは本当に腰椎がずれることによって起きているかを評価する必要があります。またもし腰椎がずれやすい場合、腰骨だけでなく首や背中、股関節や足首など腰椎に影響を与える他の関節の配列や硬さもしっかりとみていかなければいけません。
腰椎すべり症と診断され腰椎のずれからきている症状だからもう良くならないと諦めている方も多いかもしれませんが、諦めるのはまだ早いです!正しく症状の原因を評価し対処していけばすべり症の症状がよくなられる方もたくさんいらっしゃいます!
本記事では一般的に考えられている腰椎すべり症の原因。
良くならない腰椎すべり症の原因。
どうすれば腰椎すべり症が良くなるのか?解説していきます。
腰椎すべり症に悩まされている方はぜひ役立てていただければと思います。
とにかく腰の痛みを何とかしたい、すべり症の専門家に治してもらいたい…という方はお任せください。
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一般的に考えられている腰椎すべり症の原因
【1】症状
症状はタイプや進行度によって異なりますが、代表的なものは次の通りです。
腰痛(長時間立つ・座る・歩くと悪化)
下肢のしびれ・痛み(坐骨神経痛様、太もも〜ふくらはぎに広がる)
間欠性跛行
数分〜数百メートル歩くと足がしびれ・痛みで止まり、休むと回復
下肢の筋力低下(重症例)
感覚障害(足先のしびれ・感覚鈍麻)
排尿・排便障害(馬尾神経症候群に進行した場合、緊急手術が必要
【2】病態(腰椎すべり症とは)
腰椎すべり症は、腰椎(腰の骨)の一つが、隣の骨に対して前方または後方にずれる状態です。
背骨は椎骨が積み重なって構成され、その間に椎間板と椎間関節がありますが、これらの構造が緩んだり損傷したりすると骨がずれます。
主なタイプは以下の通りです:
1.変性すべり症
加齢による椎間板や椎間関節の変性で発生(50歳以降に多い、女性に多い)。
2.分離すべり症
椎弓(骨の後方部分)に亀裂や疲労骨折が生じ、その部分で骨が分離してすべる(スポーツや成長期に多い)。
3.外傷性すべり症
外傷による骨折や靱帯損傷から発生。
4.病的すべり症
腫瘍や感染による骨破壊で発生。
5.先天性すべり症
生まれつき椎骨の形成異常があり、成長とともにすべる。
【3】原因・危険因子
加齢による椎間板変性、靱帯や関節の緩み
成長期のスポーツによる繰り返しの腰部伸展負荷(野球・体操・バレーボールなど)
外傷(転倒や交通事故)
椎間関節や椎弓の先天的形態異常
女性(特に変性すべり症は女性に多い)
肥満、筋力低下、姿勢不良
【4】治療法
治療は症状の程度・神経症状の有無・生活への影響度で決定されます。
(1) 保存療法(軽度〜中等度)
安静・生活指導:腰に負担をかける動作を避ける
薬物療法:消炎鎮痛薬(NSAIDs)、筋弛緩薬、神経障害性疼痛薬
物理療法:温熱療法、牽引療法
装具療法:腰椎コルセットで動きを制限・安定化
運動療法(リハビリ):腹筋・背筋の強化、ストレッチ、姿勢改善
(2) 注射療法
神経根ブロック注射
炎症部位に局所麻酔薬+ステロイドを注入し痛みを軽減
(3) 手術療法(重度・保存療法無効・神経症状悪化)
除圧術:神経を圧迫している骨や靱帯を切除
固定術:すべって不安定な椎骨同士を金属スクリューで固定
除圧固定術:除圧と固定を同時に行う
※排尿・排便障害や急速な筋力低下がある場合は緊急手術が必要です。
【5】予後と生活上の注意
保存療法で症状が落ち着くケースも多い
再発予防には腹筋・背筋の筋力維持、体重管理、腰に負担をかけない姿勢が重要
早期に適切な治療を行えば日常生活に支障なく過ごせる可能性が高い
腰椎すべり症が良くならない原因
腰椎すべり症による腰の痛みは腰椎の椎体という腰の骨がズレることで発生します。腰の骨がズレやすくなるのは腰だけに目を向けていてもよくなりません。
背骨は頸椎という首の背骨、胸椎という背中の背骨、腰椎という腰の背骨、仙骨という腰の下の骨、その先端の尾骨という骨で構成されています。例えば前屈や後屈をするとき、本来は頸椎から仙骨まで背骨全体が動きますが、もし、首の頸椎や背中の胸椎、仙骨の動きが硬くなってしまうと腰の腰椎の動きだけで前後屈をしようとしてしまい腰骨にズレる刺激が強く加わってしまいます。そのため腰椎すべり症の痛みをしっかりよくしていくためには腰以外の硬い部位をみつけ、首から仙骨まで背骨全体がしっかりと連動しやすい状態を作らなければいけません。ですので腰椎すべり症による腰の痛みや足の痺れをよくしようとした時腰だけ施術を受けるような場合は良くならないことが多いのです。
また腰椎を安定させる体幹のインナーマッスルが弱い可能性もあります。
体幹にはアウターマッスルと言われる表面的な筋肉と、インナーマッスルという深部の筋肉があります。アウターマッスルは関節を動かすはたらきのある筋肉、インナーマッスルは関節を安定させるはたらきのある筋肉です。
腰椎すべり症は腰の椎体がズレることによってその症状が起きますので動かす筋肉よりも安定させるインナーマッスルを鍛える必要があります。
体幹の筋トレを指導するときに表面的な筋トレばかり指導していたり、もしくは体幹を鍛えることをしていないと腰のズレは起きやすくなかなか症状が良くなりません。
腰椎すべり症を自分で良くする方法
腰椎すべり症は腰以外の関節を柔軟にしたり腰が過剰に動いてしまう状態を防ぐ必要があります。
①コルセットを使用する
痛みが強い時は腰骨の動きを制限するようコルセットを使用するのがおすすめです。
②股関節、膝を使った動きを意識する
例えば低いものを取る時やしゃがむ時足を伸ばしたまま体を前に倒してしまうと腰骨にズレる力が生じやすくなります。上体は起こしたまま、膝と股関節を曲げるようにして低いものを取ったりしゃがむことで腰骨にズレる力が生じにくくなります。
③長時間同じ姿勢でいない
特にデスクワークなどでパソコンを使用しながら長時間座っていると首、肩周り、股関節周りの筋肉や関節が固まりやすいです。これらの腰以外の部位が固まるといざ動こうとする時腰以外の部位が動かないため腰が過剰に動きやすくなってしまいます。30分に1回は姿勢を変え首や肩、股関節を回すような体操をするのがおすすめです。
④お風呂やシャワーで積極的に体を温める
体が冷えると筋肉は硬くなり関節も動きにくくなってしまいます。冷房などで体を冷やさないようにしたり、お風呂やシャワーで全身を温めると腰の筋肉や腰以外の筋肉がほぐれ全身が連動して動かしやすくなり、動く時の腰の負担が小さくなります。
⑤ストレッチ・筋トレを行う
腰椎すべり症は腰骨がズレやすい状態、すなわり腰以外の関節が硬く、腰骨を安定させる筋肉が弱いことで起きやすいのでこれらを柔軟にし鍛えることが有効です。
①体幹インナーマッスルトレーニング
https://youtu.be/BoBlHC12EYU
②胸椎柔軟
https://youtu.be/XsCNVryRZ6M
③股関節柔軟
https://youtu.be/gjz67I28tPs
④大腰筋マッサージ
https://youtu.be/9qmm0bjRRDI
⑤大臀筋ストレッチ
https://youtu.be/9kutxsAY1sE